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女性伝統工芸展 〜作家とともに〜

特集「くらしの旬」2月

今月の俳句

さらさらと 竹に音あり 夜の雪 正岡子規

瑞鳥、鳳凰は竹の実を食べて成長するとか。
常緑でまっすぐに伸び、成長の早い竹は、
松、梅と並んで吉祥文様の一つです。
日本の文様は、季節感を表したり、
ご利益があるようにと祈ったり、縁起を担いだり、
語呂合わせや判じ絵なども使い遊び心いっぱいに、
陶磁器、染色、帯、手ぬぐいなどに用いられます。

例えば、伊万里・有田焼の「青海波に椿」文様の碗と皿。
波を扇のように重ね描いた青海波は、扇にあやかり末広がりの幸運に通じる文様、
椿は食用だけでなく、化粧品、薬品などにも用いられ、古代から悪霊を払う力があるとされました。
仏教では散華の儀式に使われるほど神聖な樹木。また途切れぬ輪が連続する七宝文は、 円満や財産、繁栄がずっと続くという意味があります。

そこで
七宝文のテーブルクロスの食卓に青海波の椿の碗と皿でデザートを食べると、
なんだか幸せな力がみなぎりそう!

染錦四季草紋皿、碗

梶原真理江のつくり手の部屋を見る

-伊万里・有田焼(佐賀県)-cart

いまにも飛び出しそうな一瞬をとらえた飛騨高山の一刀彫「飛びウサギ」。
今年の干支でもあるウサギは、飛び跳ねる習性から「成功」につながり、 繁殖力が旺盛なので「子孫繁栄」、長い耳は情報をキャッチすることから「商売繁盛」と、 とにかく「運気上昇」のご利益に・・・

雪の妖精ともいわれるシマエナガを配した一刀彫の「かんざし」があります。
鳥は音読みでは「チョウ」。「超」「兆」「跳」と同じになるので能力を存分に発揮するに通じます。
また「トリ」が「取り」や「採り」通じるので商売繁盛、五穀豊穣の願いに。
また、庭先に植えるナンテンの木は、語呂合わせで「難を転じる」に通じるため、
厄除けの願いにもなります。胸元に一刀彫の「ブローチ」で災難除けを万全に。
蛇のウロコを表す三角形の連続模様、ウロコ文は、災難除けにも。

飛びウサギ、シマエナガ、そしてナンテンで、今年の運気は上がります!

飛びうさぎ、シマエナガのかんざし、南天のブローチ

東直子のつくり手の部屋を見る

-一位一刀彫(岐阜県)-cart

マイカップなど外出にも持参することが多くなりました。お酒好きなら、自分用の盃、マイちょこを携帯しましょう・・・
そこで手織り上田紬で携帯用「酒盃袋」を作りました。紅色に紫の真田紐。旅先の楽しみが増えました。 携帯するのは、現代ではスマホ、江戸時代は、煙草入れでした。 さまざまな根付のついた煙草入れが描かれた手ぬぐいを持参すると、ますます旅が楽しくなります。

旅は道連れ、遊びも道連れ!!

赤備え酒盃袋

小岩井カリナのつくり手の部屋を見る

-信州紬手織り上田紬(長野県)-cart

葉をデザインした手鉢に、カブやニンジン、大根を盛ってみました。
野趣あふれる雰囲気に、今年も豊作を祈ります。
四季がはっきりしていて多種多様な野菜や植物が自然に育まれる日本では、
植物文様がさまざまに広がりました。

 豊かな食べ物に五穀豊穣、家族円満の兆し

手鉢

川井明美のつくり手の部屋を見る

-備前焼 (岡山県)-cart

構成/和くらし・くらぶ
文/関根 由子(和くらし・くらぶ)
書・画/伊藤 千恵子(和くらし・くらぶ)
写真/山下 三千夫(マルミミ)

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